足込川でのゲンジボタルの乱舞(→鑑賞ポイントマップ❷のポイントで撮影)
東栄町には素晴らしいホタルの光景が残っている。ホタルが高く飛ぶほどその生息状況が良いと私は考えている。高く飛んでもメスを探す事ができる環境があるからだ。明るい街の中や、街灯が近くにあるような場所では、ホタルは高く飛ばず、川の中州のヨシの茂みなどに集って低く飛んでいる。「星(火)が垂れるからホタル」という語源の説がある。
東栄町のホタルは星に向かうかのように高く飛んでいる。ぜひ次世代に残したい光景だ。
写真と文/小原 玲(動物写真家)
<ゲンジボタルの特長>
体長15ミリメートル前後で日本に普通に見られるホタルの中でもっとも大きく、大きな雌の個体では30ミリメートルになることがある。成虫の前胸部中央には、黒く余りはっきりしない十字架形の模様が見られ、ヘイケボタルに比べると全体に四角形で、かどばった体型に見える。幼虫は川の中流域にすみ、カワニナを捕食する。